イタリアのパスタ旅20州「小さな村編」vol.13「ピエモンテ州」

黄金色の卵パスタ・アルベーゼと自家製トリュフバターソース

Pasta albese in salsa di tartufo

美食の地域とされるピエモンテ州ランゲ地方の町「アルバ」を味わうパスタを作ります。卵をたくさん使った5mm幅の手打ち麺「パスタ・アルベーゼ」は、濃厚なロングパスタ。

この地域を代表するトリュフに合わせると相性が抜群です。

レッスンでは、お一人ずつパスタを作り、贅沢なトリュフの王道の味わい方であるトリュフバターソース作りを実習します。

トリュフバターは、パスタやパンにのせたり、仕上げに使うのが美味しいルール。

パスタで楽しむときのイタリアの食べ方、使い方といったイタリアルールを合わせてお伝えできればと思います。

最もデリケートで上品な手打ちパスタ料理を作って楽しみましょう！

トリノ名物キャベツのスープ「ズッパ・カナヴェーゼ」

Zuppa di cavolo del canavese

フランスの支配下に置かれた時期もあるアオスタ渓谷の下側の地域「カナヴェーゼ」で、中世時代から食べられてきたスープが、「ズッパ・カナヴェーゼ」です。

この地域では、19世紀までパンは1年に1〜2回だけ焼くものだったそうです。

そうすると必然的にパンが古くなり、固くなるのでスープで煮込んで柔らかくして食べるのが定番だったことから、この料理が生まれたと言われています。

この時期に収穫されたサヴォイキャベツとパンで作るスープは、聖人のスープもしくは死者のスープと言われ、11月の諸聖人と死者の日に食べる郷土料理として今でも親しまれています。

古くからキャベツの効能を治療に使ってきた地域ならではの、優しい味わいのスープで、胃が疲れた時にもおすすめのピエモンテ料理を作ります。

オニオングラタンスープならぬ、キャベツグラタンスープをご紹介します！

スーザ渓谷のじゃがいものニョッキ「カイエッテ」

Gnocchi cajettes della val di Susa

ピエモンテ州の州都トリノから西に位置するスーザ渓谷。

イタリアンアルプスに囲まれたこの地の郷土料理が「カイエッテ」と言われるじゃがいものニョッキです。

じゃがいものニョッキと言っても、この地域のニョッキは、一般的なイメージとは違う作り方をします。まず、じゃがいもは茹でて潰さずに、すりおろして作ります。

シャキシャキした食感も感じられ、面白い食感のニョッキを、山岳地帯ならではのチーズやバターの入ったミルキーなソースで合わせます。

オーブン焼きにもなる一品は、アンティパストにもぴったりのご当地メニューをお味見いただきます。

ピエモンテ郷土菓子「バーチ・ディ・ダーマ」のタルト

Torta ai baci di dama

ピエモンテの焼き菓子として有名な「バーチ・ディ・ダーマ」。

この地域の王室であったサヴォイア王家の物語に由来する郷土菓子で、1852年にヴィットリオ・エマヌエーレ 2世国王が、王室シェフにいつもと違うお菓子を作るようにと命じたことから生まれたとされています。

クッキーとクッキーをくっつける姿がキスをしているようだったので貴婦人のキスという意味の「バーチ・ディ・ダーマ」という名がついたとのこと。

今回はこのヘーゼルナッツ風味のクッキーをタルトにしたバージョンをご紹介します。ほろほろ崩れる食感で、崩しながら食べるのが「バーチ・ディ・ダーマ」タルトの特徴です。

世界一ロマンティックなお菓子と言われる焼き菓子を、どうぞお楽しみに！