イタリアのパスタ旅20州vol.14「プーリア州」

手打ちパスタ「オレキエッテ」とペストロッソ・プリエーゼ

Orecchiette al pesto rosso pugliese

イタリア・プーリア州発祥の手打ちパスタといえば「オレキエッテ」。

パスタマシーンは使わず、ナイフひとつで作ることができ、もちもちした食感で美味しく楽しい生パスタの代表格です。

実際に作り方を体験しなければ習得しづらい奥の深いパスタをお一人ずつ実習します。

ソースは、いつも人気の「ペストロッソ」。南イタリアで食べられている赤いペーストを今回はプーリア州のレシピで作ります。

ドライトマトとバジル、アーモンドが入るのがプーリア州ならではのペストロッソを作り、お持ち帰りいただきます。

焦がし小麦のオレッキエッテとカチョリコッタのトマトソース

Orecchiette di grano arso al pomodoro e cacioricotta

香ばしさが楽しめるよう焦がしたセモリナ粉を使った焦がし小麦のオレキエッテは、プーリア州の郷土パスタを語るにはぴったりのメニュー。

そもそも焦がし小麦は、イタリアでは貧しい農民が使ってきた食材ですが、今はフォカッチャなどのパンやパスタに使われており、独特の風味が好まれ注目されています。

物語のある食材で作る焦がし小麦のオレキエッテには、ご当地カチョリコッタのトマトソースを合わせます。

トマトソースの仕上げに羊乳を固めたリコッタチーズ「カチョリコッタ」をたっぷりかけたひと皿はまさに「マンマの味」！

シンプルな中で心に残るひと皿を味わいにいらしてください。

フォッジャ発祥「トロッコリ」とボンゴレ・ロッソ

Troccoli foggiani in salsa di vongole

もうひとつの有名なプーリア州の生パスタといえば「トロッコリ」。

もちもちした食感とのどごしのよさが自慢のトロッコリは、タリアテッレやタリオリーニに比べ、やや厚みのあるパスタで、いつもの麺よりもふっくらした茹で上がりが特徴です。

トロッコリ専用の道具で生地の端をぎゅっと押すことでふっくら、もちもちの食感が楽しめます。

器具が日本でも気軽に買えるようになったのも嬉しいポイントで、ソースにはあさりの旨みを凝縮させた「ボンゴレロッソ」を作ります。

オリーブオイルをたっぷり使ったソースと相性が良いプーリア州フォッジャ発祥のトロッコリは、デモンストレーション形式でご紹介します。

ご希望の方にはオレキエッテ生地で実習も可能です！どうぞお楽しみに！

バーリ風パエリア「ティエッラ・バレーゼ」

Tiella barese

「ティエッラ・バレーゼ」は、バーリ地方の郷土料理。

炊き込みごはんのようなパエリアのような不思議さを持ちながら家庭でも作りやすいお米料理をご紹介します。

ティエッラはそもそもイタリア語でオーブン皿のこと。

オーブン皿に玉ねぎやじゃがいも、トマトなどの野菜とムール貝の旨みをお米に吸わせて焼き上げたオーブン料理で、リゾットのような難しさもなく、素材を重ねて焼くだけなので失敗せずに作ることができるのが魅力です。

オーブンに放り込むだけで完成する「ティエッラ・バレーゼ」をぜひマスターしにいらしてください。

レッチェ伝統菓子「パスティッチョット」

Pasticciotto alla crema di Lecce

レッチェの街で行列ができるお菓子が「パスティッチョット」です。

「パスティッチョット」は、この地の代表的な郷土菓子でほろほろ柔らかいクッキー生地でとろとろのカスタードクリームを包んで焼き上げたもの。

熱々を頬張ったり、冷たく冷やしても美味しい焼き菓子です。

素朴ながら心にぐっと残る美味しさが印象的な焼き菓子を作り、お味見いただきます。味見をした上で、みなさんで行列の秘密を探りましょう！

郷土パスタと郷土料理、郷土菓子とプーリア州を共に楽しく作ってお味見、考察する時間になれば嬉しいです。