イタリアのパスタ旅20州「小さな村編」vol.3「ロンバルディア州」

ベルガモの鳥の羽チーズラビオリ「スカルピノック」

Scarpinocc bergamaschi al Grana Padano

ロンバルディア州中部にあるベルガモは、南アルプス山脈の麓に広がる地域です。この地で有名なパスタといえばお肉を詰めたラビオリ「カソンチェッリ」です。

一方で似たような「鳥の羽」の形をしたスカルピノックは、ベルガモで最も古い街とされるパレの郷土パスタ。今回はラビオリの中央がわずかに平らになっているスカルピノックを作ります。

詰め物にも手打ちパスタ生地にも乳製品を加えます。特に詰め物には、ロンバルディア州のご当地チーズ「グラナパダーノ」をたっぷり詰めるので濃厚で美味しいラビオリです。

ソースは2種類、古き良きパレ流ヘーゼルナッツのソースと現代版のゴルゴンゾーラソースでご紹介します。

スカルピノックを通して南アルプスの小さな村「パレ」へ旅をしましょう。

元祖ミラノ風オニオングラタンスープ

Zuppa di cipolle gratinata alla milanese

オニオングラタンスープは、フランスというイメージが強いですが、イタリア各地にもあります。特にフランスっぽいのがミラノ風です。

ミラノ近郊の小さな村で冬になると薪ストーブの上で取った牛肉のブロードを使って作られたとされる「元祖ミラノ風オニオングラタンスープ」をご紹介します。

仕上げにかけるチーズはやっぱりミラノ！グラナパダーノです。玉ねぎの甘みが後を引く、優しい味わいのスープをお味見いただきます。

ちなみにトスカーナ風、ナポリ風などオニオンスープには諸説ありますので詳しくはレッスンで。

ゴルゴンゾーラ村のりんごのスフォリアティーネ

Sfogliatine di Gorgonzola alle mele

ロンバルディア州の代表的なチーズといえば、ゴルゴンゾーラチーズ。言わずと知れた青カビのチーズです。

ミラノから20kmほどの距離にあるゴルゴンゾーラ村は、アルプスから降りてくる牛と牧夫が休憩する村でした。

りんごのスフォリアティーネは、この地で休憩する牧夫たちのお腹を満たしたとされる一品。りんごやゴルゴンゾーラチーズをのせて作ったパイは、甘いけど塩っぱいのでワインともコーヒーとも相性がよく、何時でも楽しめるのが愛されてきた理由とのこと。

レッスンではデモンストレーションでご紹介、ご試食いただきます。

マントバ郷土菓子「トルタ・ズブリゾローナ」

Torta sbrisolona alla mantovana

エミリア・ロマーニャ州に近いロンバルディア州南部の世界遺産の街「マントバ」の郷土菓子といえば「トルタ・ズブリゾローナ」です。

16世紀に農民によって作られたお菓子とのこと。

香ばしさとザクザクした食感が何よりの特徴で、おいしい秘密は、この地域で収穫されたとうもろこしの粉を使うからです。

食後のデザートとしてよりも、午後のお茶の時間を豊かにする郷土菓子とされ、素朴な味わいがコーヒーや紅茶によく合います。

パスタ旅ロンバルディア州の締めくくりに郷土菓子「トルタ・ズブリゾローナ」をお味見いただきます。