イタリアのパスタ旅20州vol.15「サルデーニャ州」

リングパスタ「ロリギッタス」とボッタルガ入りフレッシュトマトソース

Lorighittas alla bottarga e pomodorini freschi

サルデーニャ島は、イタリアとはまた違った食文化を持つ地域。

この地域で11月1日の祝祭日および晴れの日のパスタとして作られてきたのが今回のパスタ「ロリギッタス」です。

ロリギッタス、ロリギッタと呼ばれ、リングという意味の「loriga」(ラテン語では「lorum」)が語源とされています。

セモリナ粉と水を練って作った生地を伸ばして細打ち麺にし、さらに指でひねって作ります。成形後、3日ほど乾燥させて食べられてきたパスタなので、家庭ではそのまま作りたてを味わうだけでなく、乾かしてから保存もできるのでいつもの生パスタよりも扱いやすいように思います。

ソースには、サルデーニャ州の名産品でもあるボッタルガとフレッシュトマトを使ったソースを合わせます。

ひねって作る可愛いリングの形のパスタ作りを楽しみましょう！

麦の形のオリアストラ郷土ラビオリ「クルルジョネス」

Ravioli culurgiones dell'Ogliastra

サルデーニャ州らしいラビオリの代表格「クルルジョネス」をご紹介します。

麦の形をしたかわいいラビオリは、サルデーニャ州「オリアストラ」という地域発祥とされています。

中身には、羊乳のチーズとマッシュポテト、この地の定番ハーブであるミントで風味づけをした詰め物を包みます。

包み方もとても新鮮で楽しい作業なのも魅力のひとつ。

独特の風味と形が印象的で、水餃子に近いものを感じるつるりとした食感も美味しいラビオリですのでお楽しみに！

サルデーニャ伝統薄焼きパン「パーネカラザウ」のチーズアンティパスト

Antipasto di pane carasau e formaggio

この地の名物といえば、パリパリと音を出しながら食べる保存食「パーネカラザウ」があります。

別名「カルタ・ダ・ムジカ」、音がなる紙（楽譜）とも言われ、古くから保存食として作られてきました。

手間はかかりますが、家庭でも作ることができるのでご紹介できれば楽しいのではと思い、メニューに加えました。

そのまま味わうこともできますが、チーズをのせても美味しいので今回はアンティパストにしてご試食いただきます。

ラザニアの生地がわりに、ラグーと層にして焼いたり、水にふやかしてパンのサラダにも使える便利な薄焼きパンを作りたいと思います。

ペコリーノチーズとハチミツの揚げ菓子「セアダス」

Seadas al pecorino e miele

サクサク、とろり甘くて美味しいサルデーニャのお菓子が「セアダス」です。

世界で最も古いお菓子とも言われ、クリスマスやイースターなどに食べらてきたそうです。

ラビオリのように薄くのばした生地で羊乳チーズを包み、カリッと揚げたら熱々のうちにハチミツをかけて食べるお菓子は他の地域にはないインパクトのある美味しさがあります。

イタリア本土とはまた違う味わいが人気のサルデーニャ島の名物スイーツをご自宅で美味しく作れるように改良したレシピでご紹介します！