イタリアのパスタ旅20州「小さな村編」vol.16「プーリア州」

レッチェ県パトゥのマカロニ「ミンキアレッディ」とジョイア・デル・コッレ村の日曜日のラグー「スーゴ・ブラチョーレ」

Minchiareddi di Lecce al sugo di braciole

セモリナ粉の産地プーリア州の手打ちパスタといえば、オレキエッテを連想する方も多いかと思いますが、それと同じくらい有名なのがマッケローニです。

鉄製の棒でひとつずつ、マカロニ状にしたパスタは、プーリア各地に存在し、名前もいくつかありますが、今回はレッチェ県パトゥに伝わるマカロニ「ミンキアレッディ」を作ります。

このパスタに合わせるソースは、プーリア州のラグー「スーゴ・ブラチョーレ」です。馬肉や羊肉、子牛肉など使う肉も地域ごとに違う伝統あるソースで、今回はジョイア・デル・コッレ村の日曜日のラグーを作ります。

豚肉で作るので家庭でも作りやすく、ミートソースでありながら、トマトのフレッシュさが感じられるおいしいソースを実習します。

バーリ地域の暗殺者のパスタ「スパゲッティ・アッラッサッシーナ」

Spaghetti all'assassina di Bari

世界で流行した焦がして作るパスタ「スパゲッティ・アッラッサッシーナ」もまた、プーリア州発祥です。

パスタを茹でずに、トマトソースと同じ鍋で焦がしながら調理していく独特の調理法で作る暗殺者のパスタ。

スパゲッティ、トマト、赤唐辛子、にんにく、塩そしてオリーブオイルといつものトマトソースの材料と同じなのに、いつもと違う美味しさで評判になり、今やプーリアの州都バーリの名物料理です。

暗殺者のパスタ協会まで存在するプーリアの協会レシピに準じて作ってみたところ、トマトソースがクリーミーでなんとも言えないインパクトが！この美味しさをお伝えすべく、デモンストレーションでご紹介、ご試食いただきます。

サレント半島のドーナツ型のパン「フリセッレ・プリエージ」

Friselle pugliesi

これがないと夏の胃袋は満たされない、と言われるサレント半島のパン「フリセッレ・プリエージ」を作ります。

南イタリアでおつまみに食べるパン「タラッリ」を大きく焼いたのが今回の「フリセッレ・プリエージ」です。

焼いたらそのまま10日は日持ちする乾パンで、食べる時に昔は海水に浸して柔らかくしたとのこと。

フリセッレは、トマトの風味を吸わせて食べるのが定番で、トマトやオリーブオイルをかけてご試食いただきます。

毎日食べられるシンプルな南イタリアの味をお楽しみに！

モルフェッタ村の甘いタラッリ「オッキ・ディ・サンタルチア」

Occhi di Santa Lucia di Molfetta

プーリア起源の甘いタラッリ「オッキ・ディ・サンタルチア」は、聖サンタルチア祭の日である12月13日が近づくと焼くお菓子。

クリスマスを待ち侘びている子どもたちのために、サンタクロースと同じようにプレゼントを運んでくる「サンタルチアの目」と言う意味のクッキーです。

プーリア食材であるオリーブオイルや白ワイン入りの生地を、小さなリング状の「タラッリ」形にして焼き上げた甘いお菓子は、クリスマスだけでなく、一年中食べたくなる美味しさが特徴です。

日持ちもするので、少しずつ楽しめるプーリア郷土菓子を作ります。