イタリアのパスタ旅20州vol.8「ロンバルディア州」

フェトチーネ・ロンバルデとサルシッチャとゴルゴンゾーラのクリームソース

Fettuccine lombarde con salsiccia e gorgonzola

クリスマス気分を盛り上げる真っ赤に染まったロンバルディアのフェトチーネを作ります。

ロンバルディアはバターをよく使う地域のため、幅が広いパスタを好んできた歴史があり、トマト入りの赤い色をした幅広いロングパスタ「フェトチーネ」は、クリームソースやじっくり煮込んだラグーなど冬の料理に合わせやすいため、この時期ならではのパスタです。

トマトが入ることで柔らかい生地になり、つるりと喉ごしもよくなる食感も特徴。今回はこのパスタをお一人ずつ実習します。

ソースは、ロンバルディア州から引っ越す時には必ず布に包んでマンマに持たされると言われていた「ゴルゴンゾーラチーズ」をベースにロンバルディア料理に欠かせないサルシッチャも入れて贅沢に仕上げた濃厚なクリームソースを作ります。

パーティーの目玉になれるリッチでクリスマスカラーの一皿で冬のごちそうパスタをご紹介しますのでどうぞお楽しみに。

とろけるチーズと蕎麦粉パスタのオーブン焼き「ピッツォッケリ」

Pizzoccheri al forno

イタリアでも蕎麦を食べるの？と聞かれることがありますが、ロンバルディア州には蕎麦粉の有名なパスタがあります。

その料理は「ピッツォッケリ」と呼ばれ、この地域らしい幅広の形にカットした蕎麦粉のパスタに、キャベツやじゃがいも、とろけるチーズを合わせて作る郷土料理です。

霧が多く、寒く貧しい地域であったことから、不毛な地でも育つ蕎麦に野菜を加えて一皿でおなかいっぱいになるようにと考えられたパスタで、オーブン焼きにもできるので健康的な冬のグラタンとして今でも人気があります。

とろとろのチーズとさっぱりした蕎麦粉のパスタ、野菜のバランスが絶妙に美味しいピッツォッケリは、この冬の家庭料理にぴったりだと思います。

日本蕎麦と違って濃厚な味で、パーティーの持ち寄りやお弁当にも向いているロンバルディア料理を楽しみましょう。

ミラノ風クラシックな「リゾット・ミラネーゼ」

Risotto alla milanese classico

大都市ミラノを抱えるロンバルディア州。ミラノを旅する時に必ず食べてきて！と言われる料理が「リゾット・ミラネーゼ」です。

そもそも北イタリアはお米の大産地でロンバルディア、ピエモンテ、ヴェネトの3州がイタリアの米総生産量の9割を生産しているほど盛んな地域。

ミラノから東のノヴァーラまで続く水田風景は、ロンバルディア州がお米の地域であることを印象づけさせると言われています。

今回のサフラン入りのミラノ風リゾットは、ミラノ大聖堂建設のときに生まれたというエピソードを持ち、リゾット界ではクラシック中のクラシックなリゾットとされています。バターでつやつやになるまで炒めた玉ねぎと肉のブロードをたっぷり含ませたお米にサフランの香りで華やかに仕上げます。

昔はお米は貴重品で医療用や結婚式など特別な日に豊かさの象徴として使われてきた歴史があり、クリスマスやお正月などイベントシーズンでもよく食べられるリゾットをデモンストレーション形式でご紹介、ご試食いただきます。

自家製パネトーネのマスカルポーネチーズケーキ

Cheesecake di panettone al mascarpone

日本でもおなじみになったパネトーネは、実はロンバルディア州の名物菓子です。

クリスマスに欠かせない伝統的な発酵菓子「パネトーネ」をご自宅でおいしく作れるレシピでご紹介します。

バターをたっぷり使うパネトーネですが、今回はオリーブオイルを加えて作りたいと思います。

オリーブオイルを加えるともっとしっとり、柔らかく仕上がるのでそのままでも美味しいのですが、今回は余ったパネトーネを使ってイタリアの家庭でも楽しまれてきたマスカルポーネチーズのケーキを作ります。

クリスマスケーキを作る時間がないときにもおすすめの手軽で美味しいクリーミーなドルチェをお味見いただきます。

今年はロンバルディア州のクリスマスをご自宅でお楽しみ頂けるお手伝いができたらとの思いを込めて開催します。